代表ブログ
家族の絆
豪雨災害まだ続くようですが、皆さまの住むところは大丈夫ですか?心よりお見舞い申し上げます。
私は長崎市に住んでいますが無事で、被害もありません。
家族葬つばき会館長崎南斎場代表のブログをご覧いただきありがとうございます。
当社は「家族葬・直葬・密葬」を大切に考える、お財布にも優しい小さな葬儀社です。
長崎市で直葬なら地域最安値の「家族葬 つばき会館 長崎南斎場」
悲しい事件が後を絶ちません。3歳の子供が8日も放置され餓死したと伺い胸が痛みました。その小さな命と同じように大切な大切な命が、豪雨と共に流されました。いつも人の「死」と向き合っていますが、たった一人が亡くなったとしても大変なことなのに・・・・・
そんなことを想っていると、随分前にお世話をしたご遺族のことを思い出しましたので、書き留めます。以前にもかいているかもしれません。
このお話は、介護施設の接遇セミナーでもお話しました。
そのご葬儀は、養護施設からのご依頼で、「ダウン症」で入所なさっていた60歳代の女性がでしたが、ご両親は他界され肉親は遠方に住むお姉さまのみでした。そのお姉さまとも随分疎遠でお越しいただける時間が未確定だとのことで、施設の方々と葬儀を執り行うこととなり「死亡届」は施設長さんのお名前でいたしました。なかなかお姉さまの到着時間がはっきりせず、通夜、葬儀が進み、とうとう出棺の時間になりました。
私はいつも通り霊柩車のハンドルを握りました。もうあと5分で出棺です。
棺も霊柩車にお乗せして出発するだけとなった時、やっとお姉さまが到着されました。私は口にはしませんが、心の中で
「なんと酷いお姉さんだ!妹が亡くなったというのに、もっと早くこれたでしょ!」と憤りを感じていました。
お姉さまが喪服に着替えて、霊柩車の助手席に座りました。
「出棺いたします。」と私は宣言し、車のホーンを「プワ~ン」と長く鳴らしました。
私は、憤りを感じていたのであえて話しかけずに無言で霊柩車を走らせました。
火葬場まで約40分かかる道のりです。
ふと助手席のお姉さまを見ると、涙で頬が濡れています。私はハッとしてお姉さまを見ました。
「泣いたりしてすみません。この涙はやっと私の人生の一区切りがついたことへの安堵感かもしれません。」とぼそぼそと話し始めました。
「私の人生はこの妹のせいで、大変でした。学校でいじめられ、職場では変な目で見られ、結婚する時も夫の両親から妹のことで大変な目にあいました。そんな人生に一区切りがついたんです。悪いなあとは思うけど、正直ちょっとホットしました。」
私には返す言葉がみあたりませんでした。多分本心であろうことを初対面の私に告げるお姉さまになんと言葉をかけていいのか・・・
「思い切り泣いてください。」
そんな言葉しか出ませんでした。深すぎて深すぎて凡人の私には想像もできません。
人には、いろいろな立場や状況があり、その側面だけを見ると「悪人」に見えます。でもそのお姉さまを責めることはできないと思いました。
3歳で餓死した女の子は確かにかわいそうです。でもお母さんを恨んでいたでしょうか?
きっと「早く帰ってきて。まだかなあ。」と思っていたでしょう。他人から見る不幸な状態にその子は気づいていなかったかもしれません。
その子のお母さんも一人の子育てが辛く助けてくれる人が欲しかったのかもしれません。
何が正義で何が悪いとは言えない。
全ての人が、健やかに幸せを感じながら暮らせる世界になりますように。